
日向坂46、新曲「キツネ」は坂道グループの新たな試みに? 初オンエアを機に考える
〈ドレミソラシド〉を連呼した表題曲だけでなく、カップリング曲である「キツネ」もまた〈キツネ〉や〈コンコン〉を何度も繰り返す言葉の洪水のような楽曲になっている。
同作のカップリング曲は他にもあるが、全メンバーが歌う楽曲は「ドレミソラシド」と「キツネ」の2曲のみ。
これは、欅坂46(以下、欅坂)があっての「ひらがなけやき」という時代を断ち切り徹底した独自路線で行くという、他の坂道系との差別化を図る実験なのだろうか。
そんな「キツネ」は、ディスコ調のサウンドが印象的で、モーニング娘。に代表されるハロプロ楽曲をも彷彿とさせる。
ハロプロといえば、70's・80'sのディスコサウンドを盛り込み現代風にアレンジした楽曲を生み出してきた。
アイドルの楽曲にファンクを取り入れたこうした取り組みは、アイドルシーンに多大な功績を残した。
とは言っても、坂道グループにはそうした楽曲は少ない。
乃木坂46や欅坂のコンセプトに70's・80'sのディスコサウンドが合わなかったからだろうか。
そういった背景をふまえると、日向坂が「キツネ」を歌うということは、坂道系が開拓していない“新たなアイドル像”への大きなチャレンジであるように思える。
また、ファンが掛け声をだしやすくライブ映えもしやすい同曲は、パフォーマンスをする上でグループの新たな武器となるはずだ。
日向坂は、賛否両論あったものを自分たちの力によって認めさせ味方にしていく強靭なグループ。
今回の楽曲もパフォーマンスしていくうちに様々なアイドルファンを取り込み、愛される曲になっていくのだろう。
「JOYFUL LOVE」のような楽曲が好きなファンにとっては、『ドレミソラシド』に少し寂しい思いをしているかもしれない。
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